海羽超史郎「ラスト・ビジョン」

このエンディングへと着地した原理は正直言ってよくわからないけど、これは凄い傑作なのだが凄い失敗作でもあるような気がする、と読み終わった瞬間の僕が言った。

だいたいライトノベル読者の3割は登場人物の台詞(会話文)しか読んでいないので、こんな理屈くさい小説は訳わからんちんに決まっとる、と思いながら読んでたら、一応小説を構成するすべての文章を読んでいる僕でも全然わかんなかった。電撃文庫なのでギャルゲーっぽいキャラクターでそれっぽさを演出してるけれど作者の意図するエンターテイメントの方向性が微妙にずれている。それでも「なんか凄いような気がする」という気持ちを読者に抱かせたかったのならば、見事にしてやられたというのが正直な感想です。