シベリア少女鉄道vol.15「ここでキスして。」

シベリア少女鉄道
2006.3.1〜3.5 新宿紀伊國屋サザンシアター
作・演出:土屋亮一
出演:前畑陽平 藤原幹雄 横溝茂雄 吉田友則 篠塚茜 出来恵美 内田慈

紀伊國屋サザンシアターは小劇場ではなくて後ろの方までずらーっと客席が並んでいる。だから舞台から遠くてもわかるようにセットを設計しないとならないのだろうけど、そんな気遣いが裏目に出たのか最前列の席に座っていた人のレポには「二階が見えない」「エレベーターの仕掛け構造丸わかり」なんて書いてあって、舞台セットとして破綻していた模様。後半にもっていくためには平面じゃないといけないので色々考えたんだと思うけど、残念なことです。ちなみに僕の席からは全体がちゃんと見えましたよ。

伏線を張るためだけに存在するはずの前半パートからけっこう面白いのでちょっとびっくり。秘密を隠そうとしてついてしまう嘘から誤解が生じ、話がどんどん大きくなっていくかわいらしいドタバタコメディ。役者さんは代議士役の前畑陽平さんと前回も出ていた内田慈さん(女将役)がやはり上手い。現在のシベ少看板娘であるところの篠塚茜さんに関しては、前回の上はセーラー服に下はスラックスという衣装にもやられたけれど今回のアニメ声白痴キャラもなかなかあざとく、それなりに萌えた。

で、シベ少の芝居のメインとなる後半の仕掛けだけども、前半との繋ぎ方が大雑把に思えてしまった上、なーんかすっきりしない。元ネタは一緒に見にいった人たちに解説されてわかったものの、あの立場に選ばれたのがなんであの二人なのかよくわからないので気分的に消化不良。面白いことをやってるのはわかっているのに展開から取り残されてしまって乗り切れず、なんかもったいない気分になるとともに少し寂しかった。でも好きなので次回も行きます。