DNA PRODUCE #1「ニンニクノ心」

DNA PRODUCE
2006年7月28日〜30日 新宿シアターサンモール
作・演出:浅沼晋太郎
殺陣:奥住英明
出演:押野大地 猪狩敦子 浅沼晋太郎 水町斉子 蜂須賀智隆 武内由紀子 是近敦之 石塚義之アリtoキリギリス) 今日平 伊藤正巳 芹澤良 中村裕介 太田達也 笹岡幸司 望月祐浩 林田耕明 本山裕記 奥村友美 宇原智茂 川口愉己 河口舞華
30日昼公演を鑑賞。たわむれに観にいったお芝居だったけれど、これが大当たり。安土桃山時代の忍者たちを描いたアクション満載、脚本の上手さも光る面白さモジャー級の名芝居。ただしギャグはすべり気味。

物語がずっと「家の中」で繰り広げられるのにはびっくり。ひきこもりなのにアクションガンガン。舞台上はセットが大きな位置を占めており、役者が動ける範囲は結構狭い。なのにちっとも窮屈さを感じさせない大迫力にただただ圧倒。屋根によじ登ったり飛び跳ねたりと大忙しで、上手く緩急の取れたストーリー展開に、観客もまったく退屈せずにすみます。アクションはあるけどそれに頼って勢いだけでごまかさない、そんな心意気もしかと受け止めたぜよ。

タイトルの意味が明かされるところや、登場人物の名前に隠された意味が判明するシーンでは鳥肌が立った。伏線を伏線として認識させないで、油断しているところを一気に飛びつかれてびっくりさせられた感じ。そしてクライマックスの大立ち回り。悲しみを背負った忍、白砂役の押野大地さんが絶叫しながらの刀を振り回す壮絶な殺陣。泣きながら敵を斬りまくるその姿にやたらめったらグッときました。

そのほか見所は、浅沼晋太郎さんの目を瞑りながらの(盲目の役どころ)殺陣や、序盤のキャスト紹介も兼ねた群舞、布一枚で身を隠し次の瞬間には別の人間と入れ替わるイリュージョンなどなど盛りだくさん。アリtoキリギリスのキリギリスのほうもチョイ役どころかメインで出張っていました(台詞はかみまくりだったけど)。いやーお腹いっぱい。少年社中に続く好き劇団がまたひとつ増えました。